當代中文課程1 L.10 日本語文法解説
1.VV看
~してみる
機能:
このパターンは単音節の動詞を繰り返し、知覚動詞「看」で終わり「~してみる」という意味を表します。
「看」という語のため、文全体が高めのトーンで話されます。
使い方:
1.この課では単音節動詞の重複に続いて置かれる試みを表す「看」の構造に着目しています。
このパターンでは以下のような基本的な単音節動詞を使うことができます。
「吃、喝、打、寫、穿、學、做、聽、唱、逛、住」など。
2.このパターンは第6課で紹介された動詞の重複パターンと密接に関連しており、多くの場合これら両パターンは置き換え可能です。
例えば「這杯咖啡很香, 你喝喝看。」と「這杯咖啡很香, 你喝喝。」は置き換え可能な例です。
しかし以下の場合は置き換え不可能です。
1)「我週末常在家看看書, 喝喝咖啡, 上上網。」
上記のような誰かに何かを試すよう勧める文ではない場合「看」を使うことはできません。
2)一般的に言えば、
「VV」のパターンは「吃吃飯, 喝喝咖啡, 幫幫我。」というように、後ろに目的語を取ることができます。
一方「VV看」のパターンは「*喝喝看咖啡。」というように、後ろに目的語を取ることができません。
2.状態動詞(形容詞)の重複による強調
機能:
重複は「很」による強調と同様、文の調子を強調します。
客観的、事実的というよりも話し手の主観的な感情を強調します。
構造:
1.重複による強調は程度を表す副詞と共に使うことができません。
例えば、「很」が既に強調を表している 「這杯茶很香的。」という文は重複によりさらに強調することはできません。
2.重複によって強調された状態動詞の後ろに置かれる「的」に注意してください。 つまり「這杯茶香香」ではなく「這杯茶香香的」と言います。
二つの順序だった状態動詞がある場合、最初の「的」は省略可能です。
例えば「那種水果香香的甜甜的。」は「那種水果香香甜甜的。」と言うことができます。
3.全ての状態動 が重複できるわけではありません。
例えば、
「香、甜、高、熱、大、美、遠、辣、矮」といった状態動詞は重複強調できますが、「多、貴、近、忙、新、少」といった状態動詞は重複強調できません。
使い方:
主観的な感情はしばしば称賛や批判で用いられます。
例えば、珈琲を注文する場合「買一杯熱咖啡!」と言いますが、「*買一杯熱熱的咖啡!」とは言いません。
注文は事実であって、表現ではないからです・
3.名詞の修飾語としての句
機能:
中国語の句は名詞を修飾するためにも使えます。
構造:
中国語のすべての修飾語と同様、句は修飾される名詞の前に置かれます。
修飾のマーカー「的」は修飾される名詞の前に直接置かれます。
関係句そのものは肯定文の形、否定文の形どちらにも成り得ます。
使い方:
このレッスンまでに既に私たちは名詞の修飾語には句、名詞、状態動詞、動詞が含まれていることを確認してきました。
これらの修飾語は全て修飾される名詞の前に置かれています。
4.状況の変化を表す「了」
機能:
「了」は状況が変わり、何かが変化したことを表します。
冬天來了 …冬が来た
下雨了 …雨が降ってきた
吃飯了嗎? …ご飯を食べた?
日本語では語気助詞と呼ばれることが多いようです。
構造:
「了」は肯定文、否定文によらず文の最後に現れます。
否定文の文末についている場合、その文の意味に注意しましょう。
我不去了 …行かないことにしました
この例のように動詞が文末にあり、そこに直接「了」が付いている場合、意味上はアスペクト助詞と区別しにくい場合があります。(実際の会話で区別する必要はありません)。
吃飯了嗎?(語気助詞)
我吃了一碗滷肉飯。(アスペクト助詞)
動詞が文末にある場合は文法的には語気助詞とアスペクト助詞が重なっている状態とみなされる場合もあります。
我已經吃了。
また、アスペクト助詞と語気助詞が同時に使われる文もあります。
吃了晚餐了嗎? …晩御飯をちゃんと食べ終わったの?
念を押して確認するようなニュアンスになります。
5.原因と結果を表す「因為…, 所以…」
機能:
「因為…, 所以…」パターンは原因と結果の因果関係を紐づけます。
使い方:
英語とは異なり、二つの接続詞「因為」と「所以」はほとんどの場合文中に一緒に現れます。
一緒に現れることにより因果関係を強調するのが中国語の特徴です。
また、原因を示す文はほとんどの場合、その結果よりも先に書かれます。