韓国語コラム(韓国と韓国語の基本情報)

16/01/2021

韓国語とは

2020年現在の日本では韓国語という呼び名で何を指しているのかはおよそ共通認識になっていますが、これは実は比較的最近形成された共通認識です。

詳細はWikipediaなどに譲りますが、一昔前は主に朝鮮半島で使われている言葉を指して朝鮮語と呼ぶのが一般的でした。
しかし韓国との交流が活発になるにつれ、朝鮮語という呼び名が李氏朝鮮や大日本帝国に併合された朝鮮地域、または北朝鮮を想起させるため呼び名としてふさわしくないと考えられるようになってきます。
そこでNHKなどでは韓国語を指しハングルという呼び名を用いるようになりましたが、ハングルというのは平仮名や片仮名と同様文字の名前であり、言葉を指すにはこれまた不適切だという話になります。
韓国・朝鮮語、コリア語など幾つかの案を経て、最近になりようやく韓国語という名称で落ち着いてきているという経緯があります。

ですので昔の韓国語教材を見ると朝鮮語やハングルなど、今とは違った名前で呼ばれていることがしばしばあります。

韓国語が使われている地域

韓国語が使われている地域と言えば韓国と北朝鮮がある朝鮮半島がすぐ頭に思い浮かぶかと思います。
韓国、北朝鮮、どちらの標準語を取り上げても、地域差はあるものの基本は同じ言葉なので今でもコミュニケーションをとることは問題ないと言われています。
しかし両国は数十年にわたり交流が途絶えていますので、言葉の持つ差異は少しずつ広がっているようです。

また中国東部、北朝鮮と国境を接する地域を中心に、朝鮮族と呼ばれる民族がいます。
朝鮮族や、ロシアのウラジオストックなど比較的北朝鮮に近い地域に居住する韓国・朝鮮系の民族の間では主要言語ではないにしろ今でも韓国語が使われているとのことです。

その他、韓国・朝鮮では移民政策の一環か、乳幼児を欧米の国などに養子に出すケースがあるようです。
彼らは교포 (僑胞)と呼ばれ、別の国の別の社会の中で育つため韓国語を使えない場合も多々ありますが、後に留学生として韓国に来ることがしばしばあります。
育った国へ再び戻ることが多いですが교포のコミュニティーに出入りするようになったりと様々なようです。

韓国語の文字

韓国語は한글(ハングル)という文字を使い表記されます。

数十年前までは漢字とハングルを併用する方法を用いていたため、年配の方は漢字も使えるようです。
また学校教育の方針も頻繁に変わるようで、学校で漢字を習った世代、習わなかった世代が交互に存在します。
ただし自ら漢字文化圏に関わろうとしない限りは日常生活の中で漢字を見る機会が殆どないため、漢字を習った世代でも漢字を習ったという事実のみが残り、漢字を実際に自由に扱えるわけではありません。

詳しくは韓国語コラム(韓国語の文字)を参照。

韓国語の文章構造と語順

地理的な近さや歴史的な経緯から韓国語は日本語と非常に近く、語順や文章構造はほぼ同じと考えて差支えありません。
文章は基本的に主語と述語で構成され、その他修飾語、接続語、目的語、補語などを用い肉付けしていきます。

이분이(主語) 하나 씨예요.(述語)
この方は(主語) ハナさんです。(述語)

저는(主語) 밥을(目的語) 먹어요.(述語)
私は(主語)ご飯を(目的語)食べます。(述語)

一方で品詞の違いや助詞の違いなど日本語と異なっている部分も当然ありますので、完全に同じように扱えると勘違いしないように注意しましょう。

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KRCOLUMN

Posted by langlog