中国語コラム(中国語の勉強方法)
こんにちは。
前回の予告通り、中国語の勉強方法について少々書いてみましょう。
中国語あるある
中国語の特徴は単語をひたすら並べる言語であり、意味は語順と文脈に依存する…という場合が多い言語です。
それ故、中国語圏の人は「中国語は語を並べるだけ」「特に文法はない」などといいますね・笑
もちろんそんなことはないのですが、他の言語に比べて品詞は曖昧で形式的な文法が少ないのは事実なのかと思います。
ですので、
- さっき覚えた動詞が例文では名詞になっている
- 教科書・参考書によって形容詞という概念があったりなかったり
- 同じ副詞が別の語の前に来たり後ろに来たり
…なんていうことが続出し学習者を混乱させます。
しかも質の悪いことに、ネイティブスピーカーは文法構造を理解して中国語を話しているわけではありませんので、「間違えていることは指摘できるが、何故間違いなのか説明できない」という不幸な状況に陥ることが往々にして陥ります。
前回も書きましたが、こういう状況を目の当たりにすると「品詞整理や文法構造といった考え方はヨーロッパ諸語を学ぶにあたり考え出した概念であり、他の言語を勉強する際にはあまり有効な概念ではない…」のかもしれませんね。
中国語の勉強方法
とはいえ、諸々の理由から中国語を勉強するわけですから、なんとか効率の良い、有効な方法を考えていければと思いますね。
私が考える有効な方法を紹介していきましょう。
語順のルールを身に着ける
中国語は英語と似て語順で意味を決定する言語です。
・S + Vが基本、
・Vの後ろに目的語が来て S + V + Oとなる 、
・間接目的語・直接目的語の順に S + V + O + O となる
など英語の文法と比較して考えてしまいがちですが、あくまで中国語は中国語で英語とは根本的に異なりますので注意が必要です。
例えば中国語には「主語のない文」「動詞のない文」などがあったりします。
また、時間や場所、副詞など文の要素が増えてくると動詞はかなり後ろの方に追いやられ「S + V」の語順はおろそかにされ勝ちです。
英語の語順ルールに比べると中国語の語順ルールは明確ではなく、例外だらけの感じもありますが、それでも基本として中国語の語順のルールをまず身に着ける必要があります。
原則としてルールを覚え、そこに例外を足していくという頭でっかちな覚え方よりも、例文を多読して「何となく座りが悪い」「何となく気持ちが悪い」といったように感覚として語順を身に着ける方がよいと思います。
文章の中で単語を覚える
どの言語でも同じですが、外国語を勉強する際は膨大な量の単語を覚える必要があります。
中国語の単語は文字にした場合漢字で表記されますし、歴史的経緯などから日本語と同じ単語の場合が多々あります。
ですので文字を見て勉強した場合「既に知っている単語」と錯覚しがちですが、発音が違うことはもちろん、文章の中での使われ方が違う場合も多々あります。
それらを踏まえ、単語は丸暗記するのではなく、文章の中で覚えることをお勧めします。
なぜならば(当然ですが)、単語は丸暗記で覚えても実際に使えなければ意味はなく、使って初めて意味が生かされるからですね。
また文中で覚えると前後の単語との関連付けも併せて覚えられるので、より使える中国語として覚えることができます。
固定フレーズを覚える
よく旅行会話帳などで固定フレーズが載っていますが、いざ使ってみても相手の返事が例文と違い何を言っているのかわからない…ので結局使えない、というのが基本ですね。
「これをください」
「100円です」
となるはずが、実際には、
「これをください」
「ポイントカードはお持ちですか?袋はご入用ですか?駐車券は…」
等々となりますね。
なので単語の丸暗記は論外として、文章の丸暗記も役に立たない…と思われがちですが、中国語は珍しく丸暗記した文章が現実でも多用される言語の一つです。
表現に多様性があまりない…とも言えますが、ポジティブに考えるとそれだけシンプルな言語である、とも言えますね。
ちなみにどの言語にも言えることだと思いますが、まだ話せない初級段階での語学習得方法として教科書に出てくるフレーズの丸暗記は有効な方法だと思います。
まだ自力で文を自由自在に作ることはできなくても生活の中で使う受け答えの大部分は定型文であり、そうした多用する表現は教科書の最初の方に紹介されています。
必ず音読する
これが一番大事な気がします。
先にも触れましたが中国語の単語には日本語と同じものがたくさんあります。
そのため、黙読すると漢字を見ただけで日本語での発音と大まかな意味が分かってしまい、中国語としての発音と意味、使われ方などがなかなか覚えられません。
ですので、黙読ではなく文章を音読しながら勉強することを強くお勧めします。
音読することにより口や耳が慣れてきますし、そのまま例文を暗記すれば使う単語を入れ替えて応用として多様な表現を話す足掛かりになります。
シンプルに言えば「音読」「読み上げ」などですが学習テクニックとして「シャドーイング」や「ディクテーション」等々いろいろ紹介されていますので、興味がる人は暇なときにでも調べてみてください。
ただテクニックを学ぶことが目的ではありませんので、それをお忘れなく。
中国語の勉強方法まとめ
まとめますと、
「固定フレーズを繰り返し音読し丸暗記する。その過程で語順のルールを身に着け、単語の発音と用法を覚えていく。」
という勉強方法が、中国語の良い勉強方法なのかと思います。