中国語コラム(師範大学の授業の進め方と試験)

04/02/2021

授業の進め方

師範大学の授業の進め方を紹介します。
恐らくほかの語学学校でも似たようなものだと思いますので参考にどうぞ。

新出単語の紹介(発音、意味、使い方)

教科書に掲載されている新出単語を一つづつ、その意味と例文を交え、紹介していきます。
初級ではスライドで写真や絵などを見せ、概念を覚えさせる教授法を使います。
中級からは先生が黙々と新出単語の紹介を行う場合もありますし、宿題として事前に学生を指名しその学生が説明した後、先生が補足する場合もあります。
全体的にスライドのみの先生やプリントを配布する先生、とっさに学生を指名し例文を考えさせる先生など、この辺りは先生のやり方次第で結構自由です。

基本的には教科書の掲載順ですが、関連語彙をまとめて紹介したり、ポイントとなる単語は文法と合わせて説明するので後回しにしたりと様々です。

本文の読み合わせ(リーディング、内容の理解確認)

教科書のスクリプトを音読し読み合わせます。
一文ずつ学生が読んでいく輪読形式が多いように思いますが、途中で文章の意味の解説が入ったりもします。
教科書である當代中文課程のコンセプト通り、初級では日常会話で使われる短いスクリプトが中心で、1対1の対話形式が多いです。
中級からはまとまった文章を読む機会が増え、進出単語も増えるので結構大変ですが、日本人は漢字が読めるので学習には有利ですね。

学生が下を向いて注意が散漫にならないよう、教科書のスライドを前に移し、それを読み上げさせる先生もいます。
その場合は発音記号など自分で教科書に書き込んだヒントがありませんので、念入りに予習する必要があります。

新出文法の紹介(意味、使い方)

スライドを用い先生が文法の解説をします。
初級では教科書の対話を基本として、学生同士が1対1で練習をしたりもします。
中級高級では類似概念との細かな差異の説明であったり、中々理解が難しくなってきます。

プレゼンテーション課題

プレゼンテーション課題に関しては別途まとめました。
こちらを参考にどうぞ。

聽寫

聽寫と呼ばれる教科書に出てきた新出単語の聞き取り書き取り試験が基本的に毎日あります。
やり方は先生によりますが、単語だけを読み上げる先生と、文章を読み上げる先生がいます。
単語だけの方が簡単そうですが、文脈がありませんのでこれはこれで難しいです。
文章の場合、教科書に出てきた文章と言う場合もありますし、先生が自分で例文を考えてくる場合もあります。
2、3回読み上げてくれるものの、ある程度長い文章なのでこれも難しいです。

初級の聽寫では発音と四声も書かされる場合が多いです。
四声自体を聞き取ることはかなり難しいので、漢字とセットにして一文字ずつ四声を覚えましょう。
そもそも日本人の場合漢字は既に知っていることが多いので、漢字と中国語での発音とを一致させる練習になります。

聽寫は高級になっても続きます。
中国語の単語学習は音声とセットでないとほぼ意味がありませんので、聽寫はとても大切です。

各課毎の試験

聽寫の他に各課毎に試験が行われます。
内容は、主に以下の様な構成になっています。

聽力

リスニング試験です。
聽寫の復習として、単語の聞き取り書き取り問題が多いです。

生詞

ピンインを見て漢字を書く問題 、または文書内の空欄を単語で埋める、所謂穴埋め問題です。
リスニング試験がこの問題を兼ねている場合もあります。

選擇

単語の意味を理解しているか確認する問題です。
文章に合う単語を三択またや四択から選択して答える場合が多いです。
中級以降は紛らわしい単語が増えて来るので、徐々に難易度が上がってきます。

閱讀

リーディング試験です。
長文を読解し、内容理解に関する問題があります。

完成對話

文法・作文試験です。
その課で習った文法が指定されているので、それを用い文章を書きます。
文法の使い方を確認する程度の短文から、中国語を用いた文章構成を求められるある程度の長さを持った長文までレベルに合わせて様々です。

口試

スピーキング試験です。
他の部屋へ順々に呼び出され、先生と1対1で対話をする形式が多いです。
先生によっては授業中で行われるプレゼンテーション発表が口頭試験を兼ねており、スピーキング試験はない場合もあります。

期末試験

期末試験に関しては別途まとめました。
こちらを参考にどうぞ。

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Posted by langlog