中国語コラム(中国語の勉強スタイル)

27/01/2021

さて、いざ中国語を勉強するとするとどういう選択肢があるでしょうか。
今回は勉強スタイルを例示し、それぞれメリット、デメリットを見ていきたいと思います。

独学

これは一番基本的な勉強方法ですね。
よく「発音の訓練できないから発音が肝の中国語は一人で勉強するのは無理」と言われますが、CDやDVD等デジタルメディアが発達した今の時代、独学では発音の練習ができない、なんてことはありません。
寧ろ「練習は自分でする以外に方法がない」というのが真実ではないでしょうか。
問題になるのは「練習した後の実践的に使う場がない」ということ、つまりフィードバックを得られないので練習の効果が測定できないことです。
ですので、独学は基本として、他の手段と組み合わせるのがベストですね。

また意外に盲点ですが、いざ独学での勉強を始めようと本屋に行くと「台湾華語」の教科書や参考書が、ほとんど出版されていないという事実を知ることになるでしょう。
台湾ブームなどと言われる最近は、ようやく若干の本が手に入るようになってきたようですので改善に期待です。

日本で語学学校に通う

学校や仕事など他の環境を変えずに気軽に通える、ということが何よりもメリットですね。
その他、日本の語学学校に通うメリットは諸々の事務作業から授業まで日本語でのサポートを受けられる、ということでしょう。
申込用紙の書き方やカリキュラム、講師への連絡方法や授業料の支払いまで、わからないことがあっても何でも日本語で丁寧に教えてもらえます。
ですが、言うまでもなくこのメリットが視点を変えた場合のデメリットですね。

そもそも語学を学ぶ理由の大半は話せるようになりたい、というものかと思います。
実は語学の学習上で「わからないことを納得」することと、「実際に話す」こととはあまり関係がありません。
確かに日本語で丁寧に説明してもらい「わからないことを納得」できればスッキリしますが、それで話せるように…なりませんね。
一方で「わからないことを納得」できていないけれども「実際に話」していれば口は回るようになり、間違いを繰り返しているうちに「わからないこと」は補正されていきます(スッキリしないかもしれませんが)。
つまり言語に対しては、細かいルールを積み上げていく演繹的なプロセスで勉強しても効果はなく、実際に話しながらその中のルールを見つけ出していく機能的な勉強の方がよい、ということですね。
つまりその語学学校が中国語を話す場になっていればよいですが、教えてもらう受身になっているようであれば考え物です。

更に、他にも気軽に始められる分、継続することは容易ではないですね。
レッスン数が少ない場合が多いのも頂けません。
その他、日本の語学学校で中国語を勉強する場合、大半の語学学校が「台湾華語」ではなく「普通話」のレッスンになります。
文法等は「台湾華語」とほぼ同じですが、簡体字と繁体字の差やR化(儿化、兒化)は勉強すればするほど大きな障害になっていくでしょう。
意志の強い人なら時間はかかるでしょうがある程度習得できるでしょうが、 日本語を使う環境で外国語を習得することはとても効率が悪い方法と言えるでしょう。

台湾で語学学校に通う

プライベートの学校から大学の語学学校まで選択肢はいくつかあります。
ビザの問題や生活、学校や仕事などの現状を大きく変える必要があるという問題もありこの方法をとるのにはある程度大きな決断が必要になりますね。
メリットはどっぷり台湾華語の世界に浸かれることでしょう。
ですが台湾の語学学校に通っているのは当然台湾人以外の外国人なので、普段接するのは台湾人以外の外国人になります。
行くだけで台湾人がいっぱいの環境になる…と勘違いしないように。
どの語学学校に通うのか、色々悩ましい問題ですが、最終的には先生とクラスのメンバーとの相性の問題になりますので、あまり深く考える必要はない気もします。
また、英語が話せることが前提になっている場合が多々ありますので、初級から始める場合は英語ができないと思わぬ苦労をすることになります。
留学に関する詳細は次回書きたいと思います。

オンラインレッスン

オンラインレッスンでは好きな時間にどこにいてもレッスンを受けられるというのがメリットでしょう。
値段も語学学校に通うのに比べて安く済む場合も多いです。
ただし日本で語学学校に通うのと環境があまりかわらない場合もあるので、ライフスタイルに合っているかも確認する必要があります。
一対一での会話は話す機会がたくさんあるのがメリットである反面、ずっと会話することが苦痛なこともありますので注意が必要です。
クラスメートがいないとなかなか続けるのが難しいというのも一つの真実かと思います。

オンラインで自主的に勉強するコース等は統計的に定着率が悪く、途中で挫折しやすいことが明らかになっていますので、継続には強い意志が必要です。
独学で学んだことをオンラインレッスンで実践する、というのがよい組み合わせですね。

台湾人の友達と言語交換

独学で学んだことを実践しながら友達も作れる(かも)、ということで言語交換は人気がありますね。
特に若い女性が言語交換パートナーを募集すれば数百人応募があってもおかしくないでしょう。
はい、完全に出会い目的の人が多数いますね(というか言語交換とは外国人の彼氏彼女を探すこと…と根本的に勘違いしている人が多数います)。
二、三回連絡しただけで音信不通になる人もたくさんいますので、ちゃんと一緒に勉強してくれるパートナーを探すことは至難の業だったりします。
ですので、硬く考えずに、言語を通して友達を探し、遊びながら言語を使っていく、くらいの気持ちでいた方が楽でしょう。
よい人間関係が築ければ幸運なことですし、人間関係で揉めるのもまた国際交流です。

とりあえず思いつく勉強スタイルはこんな感じかと思います。
次は「台湾の語学学校へ通う」、留学についてより深く書きたいと思います。

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Posted by langlog