言語学習コラム(外国語の勉強方法)

27/01/2021

こんにちは。
外国語の勉強方法について思うところを少々書いてみます。

経験から導く勉強方法

……その前に皆さんは何カ国語を勉強したことがありますか?
多くの人は英語のみ、または英語と第二外国語としてヨーロッパ諸語、または中国語、韓国語などでしょうか?
日本で教育を受けた場合一、二カ国語というのが一般的なところかと思います。

何れにしろ、新しく言語を学び始める場合、過去に学んだ言語の勉強方法を基準として、あるいは踏襲して新しい語学を学ぶことになるかと思います。
ですが一、二カ国語を学んだ経験から導き出される語学の勉強方法は果たして語学一般に通用するものなのか、疑問に思わないでしょうか?

ヨーロッパを中心に使われる諸語の勉強方法

英語を含めヨーロッパを中心に使われる諸語の大部分は品詞の整理や語の活用、文法の体系など、客観的な視点から見た「外国語としての勉強方法」が確立されています。
ザックリ言ってしまえば、

  • 主語 + 述語と文の基本形から始まり、
  • 否定形と疑問形を学び、
  • 形容詞や副詞を使い文を装飾し、
  • 代名詞や前置詞、助動詞などで表現の幅を広げ、
  • 最後に仮定法など接続法的な特殊な文型へと続き、

ここまでくれば、その言語の一通りの表現を学ぶことができます。
ヨーロッパ諸語の教科書・参考書はたくさんの種類が売られていますが、構成の違いはあるものの基本的にどの本を買っても文法として学ぶ項目は同じですね。

アジアを中心に使われる諸語の勉強方法

一方で中国語や韓国語は最近でこそ教科書・参考書もたくさん出版されていますが、実際に学び始めてみるとどの本を取り上げても上手く整理されているとはいいがたく、ヨーロッパ諸語と同じように勉強することができません。
教科書が違えば品詞分類も異なっていたり、全く異なる観点や概念から説明されていたりと統一感もなく、外国語教育としての教育法が整っているとは言えないのが現状でしょう。

これは外国人に対する日本語教育にも言えることで、外国人が日本語を学ぶ際は上一段、下二段等々私たちに馴染みのある文法も学ぶものの、「い」形容詞、「な」形容詞、「なにで名詞」等々日本人から見ると馴染みのない学び方をするようです。
聞くところによると、形容動詞という品詞はないものとして説明されるそうですね…。

言語一般の勉強方法とは

ここまで話して気が付くことは、大部分の人が中学高校と今まで慣れ親しんできた勉強方法「外国語としての勉強方法」は実は「ヨーロッパ諸語の勉強方法であり、言語一般の勉強方法ではない」ということです。

例えば韓国語の場合の勉強方法は一般的に、文字と発音の基本を学んだあとは「こう言いたい場合はこう言う」という「母語と韓国語の一対一の置き換えをひたすら学ぶ勉強法」になるかと思います。
韓国語は文法や言語構造が日本語とほぼ同じなので、言い換えで学ぶ勉強法は日本人にとっては特に有効な勉強方法であると言えるでしょう。

では中国語の有効な勉強方法はどういうものでしょうか。
ヨーロッパ諸語のように文法構造を把握して論理的に学んでいくのがよいのでしょうか。
または韓国語のように一語一語母語に置き換えながら勉強していくのがよいのでしょうか。

中国語はおそらく単語をひたすら覚えていく勉強方法になるかと思います。

こうした各言語ごとに学び方が異なっていることを踏まえて、それぞれ適したアプローチしていくのがよいでしょう。

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