韓国語コラム(韓国語の勉強方法)
語学学習コラム(外国語の勉強方法)でも言及しましたが、韓国語の勉強方法は一般的に、文字と発音の基本を学んだあとは「こう言いたい場合はこう言う」という「母語と韓国語の一対一の置き換えをひたすら学ぶ勉強法」になるかと思います。
文字や発音の詳細は既に詳しく説明したサイトがごまんとありますので、ここでは割愛し幾つかの観点のみ考えてみましょう。
ハングルの勉強方法
韓国語の文字でも述べましたが、ハングルは人工文字であり、明確なルールのもと成り立っています。
そのためこのハングルのルール(子音、母音、パッチム)を覚えることから始めましょう。
発音表を片手に1文字ずつ発音しながら読み進め、わからなければ調べるを繰り返します。
私の経験上はハングルは各文字の発音と合わせ、1日(数時間)あれば1文字ずつ拾い読みする感じでですが、大部分読み書きできるようになります。
パッチム2つで構成されている文字は出現頻度があまり多くないこともあり、1日では覚えられないかと思います。
慣れるまで都度調べましょう。
発音の勉強方法
噂によると音のみで韓国語を勉強する人もいるらしいですが、多くの場合ハングルを学びながら発音を学ぶことになるかと思います。
以前、中国語コラム(ビジュアル派、サウンド派)でも書きましたが、私自身はビジュアル派ですので文字と音を関連付けながら勉強しました。
母音
基本母音ㅏㅓㅣㅜㅗㅡ、ㅑㅕㅠㅛ、それに合成母音ㅔㅐㅒㅖ、ㅘㅙㅚㅝㅞㅟㅢなどあります。
必ず子音を必要とし、母音だけで表記されることはありません。
母音のみの音が必要な場合は子音ㅇを使い以下のように表記します。
아어이우오으
야여유요
에애얘예
와왜외워웨위의
基本母音
基本的に縦棒(ㅏㅓㅣㅑㅕ)は人の形を表し、口の形を縦にして発音します。
横棒(ㅜㅗㅡㅠㅛ)は大地の形を表し、口の形を横に伸ばして発音します。
縦棒、横棒についているでっぱりは・であり、天(太陽)を表します。
これら三つの概念を合わせて天地人となっています。
こうした東洋科学と言うのでしょうか、概念を文字にも反映させようとするところは、いかにも人口文字っぽいですね。
ちなみに昔のハングルには△があったりしますので、今のハングルとは若干違うようです。
興味がある方は訓民正音などを調べてみるとよいでしょう。
基本母音ㅏㅓㅣㅜㅗㅡは日本語の母音と同じような母音、ㅑㅕㅠㅛは日本語の拗母音(や、ゆ、よ)のような母音と考えても問題ないでしょう。
話を脱線させると日本語の拗音を母音とする考え方もあるそうで、そうすると五十音表などは全て根本から書き換わり、日本語の動詞も規則動詞と不規則動詞に分けて考えることができるようになったりと、私たちが思っている日本語とはまた少し違った見方ができるそうです。
面白いですね。
閑話休題。
右上を表すㅏㅗが陽母音で、それ以外(特にㅓㅜ)は陰母音です。
陽母音、陰母音に拗母音や二重母音なども含むのか、は諸説あるようです。
面白いことに擬音語または擬態語の音では、陽母音を含む場合ポジティブな概念が多く、陰母音を含む場合ネガティブな概念が多いと言われています。
天地人の太陽の位置と陰陽の関係を考えると文字に組み込まれた理論として面白いと思います。
母音の発音としてㅓㅗとㅕㅛの区別は日本語にはないので、他の言語に馴染みがない場合は違いを聞き取るのは難しいです。
合成母音
合成母音(二重母音、複合母音などとも呼ばれる)は覚えるのに少し時間がかかります。
ㅘㅙㅚㅝㅞㅟㅢは、その組み合わせを覚えるのがなかなか大変です。
陽母音系(ㅘㅙㅚ)なのか、陰母音系(ㅝㅞㅟ)なのか、その他(ㅢ)なのかという分類が参考になるでしょう。
ㅘ | ㅗ + ㅏ | 陽母音系 |
ㅙ | ㅗ + ㅐ | 陽母音系 |
ㅚ | ㅗ + ㅣ | 陽母音系 |
ㅝ | ㅜ + ㅓ | 陰母音系 |
ㅞ | ㅜ + ㅔ | 陰母音系 |
ㅟ | ㅜ + ㅣ | 陰母音系 |
ㅢ | ㅡ + ㅣ | その他 |
ㅐㅒㅔㅖの発音は現代ではほとんど区別されていませんので全て同じ音でもあまり問題はありません。
ですが一応陰母音系と陽母音系に区分けできますね。
ㅐ | ㅏ + ㅣ | 陽母音系 |
ㅒ | ㅑ + ㅣ | 陽母音系 |
ㅔ | ㅓ + ㅣ | 陰母音系 |
ㅖ | ㅕ + ㅣ | 陰母音系 |
子音
子音は発音の仕方により平音、激音、濃音に分かれています。
日本語は清音か濁音かを聞き分けますが、韓国語は平音、激音、濃音で聞き分けます。
これは日本語では使用していない概念なのでかなり難しいですが、時間をかけて慣れていきましょう。
慣れても上手くできない人は大勢います、私も正直できていないと思います…。
逆に韓国語話者には語頭に来る清音と濁音の違いが聞き分けられないと言われています。
例えば金閣寺(きんかくじ)と銀閣寺(ぎんかくじ)は語頭の「き」と「ぎ」の違いのみなので同じ音に聞こえるそうです。
平音
ㄱㄷㅂㅅㅈ
ㄴㄹㅁㅇㅎ
平音の発音は日本語の清音や濁音のように普通に発音すれば基本的に問題ないかと思います。
日本語の濁音は基本的に平音で表記します。
日本人が聞くと平音が語頭に来る場合は清音に聞こえ、語頭以外に平音が来ると濁音に聞こえます。
子音がないことを表す特別な子音「ㅇ」があります。
激音
ㅋㅌㅍㅊ
平音に比べ、息を激しく出し発音するとされています。
子音と母音の間にアルファベットのhを挟んだ感じでしょうか。
日本語の清音は基本的に激音で表記します。
発音のみで聞き分けるのは難しいかと思います。
濃音
ㄲㄸㅃㅆㅉ
息をほとんど出さずに発音するとされています。
日本語の促音「っ」は音の後ろに来ますが、それを音の前に持ってきたものとされています。
例えば日本語では「がっこう」は「がっ」を濁音と促音の組み合わせと考え一つの音として切り出しますが、韓国語の場合「っこ」を濃音として切り出します。
発音のみで聞き分けるのは難しいかと思います。
文法の勉強方法
ここがまさに「母語と韓国語の一対一の置き換えをひたすら学ぶ勉強法」です。
面白いことに日本語と韓国語は二つの言語を混ぜながら話すことができるほど似通っています。
これは単語を置き換えるレベルではなく、日本語文をハングルで表記したり、韓国語の動詞を日本語の動詞として活用したりしながら話すこともできます。
Googleを動詞として用い「ググる」というのと似通っています。
- ご飯먹었어요?
먹다 …食べる - 今日は何を시기る?
시기다 …注文する
ヨーロッパ諸語でも英語をドイツ語文法で話したりできるのと同じですね。
通じるのか知りませんが。
- I will Korean language study.
- I have a bread eaten.
※ドイツ語は助動詞がある場合、動詞は文末に移動します
このブログでは以降この文法部分の置き換えを重点的に取り上げていく予定です。
韓国語の勉強方法まとめ
まとめますと、最初に書いたように韓国語の勉強方法はやはり
「文字と発音の基本を学んだあと、母語と韓国語の一対一の置き換えをひたすら学ぶ勉強法。」
になるかと思います。