中国語コラム(国立台湾師範大学と當代中文課程)

27/01/2021

前回は少し話がずれてしまいましたが、話を戻して引き続き留学について考えてみましょう。

国立台湾師範大学語学中心と教科書

台湾で中国語を学ぶとなると一番有名なのは国立台湾師範大学の語学中心でしょう。
他の大学や語学学校も基本的にこの学校の教科書を使っていますので、まさに台湾華語の総本山。
ここ数年は教科書の改訂があり、古い「實用視聽華語」と新しい「當代中文課程」、学校によって採用している教科書はまちまちです。
一般的には「實用視聽華語」は現在あまり使われないような内容がチラホラあり、内容も時代にそぐわなくなってきたため「當代中文課程」に徐々に置き換わっていく…と言われています。
が、「實用視聽華語」も新版に置き換わっているので実際今後どうなっていくのかは不明です。
中国語を学ぶ身としては選択肢が増えたことをもって歓迎としたいところです。

當代中文課程と英語によるその解説

が、はっきり言って「當代中文課程」はあまり評判がよくなく教える先生側も「何故こう書かれているのかわからないが…」と訂正しながら授業が進むこともあります。
更に教科書の解説は英語で書かれているのですが、この英語がアメリカ人も「ナニコレ」というような一般的に使わないような単語や表現で書かれています。
そうなのです、英語ができないから何が書かれているのかわからない…と思っている人も大勢いるかと思いますが、教科書の英語の解説の方にも問題が多々あるのです。
厳密な意味を伝えるために使う単語を精査したのかはわかりませんが、この英語解説のわからなさが中国語のわからなさに拍車をかけ、挫折する人が続出する負のスパイラルがある…かも。

當代中文課程の英語解説の解説

ここからこの「英語解説の解説」が中国語学習者の間で必要とされているのではないかと思い、このブログでは「當代中文課程」の内容も徐々に紹介していく計画でいます。
既に大量に公開している学習ログがありますが、 教科書の内容に合わせた補足説明などを行い、改善を繰り返すことで、理解の助けになるような資料を用意しようと思うわけです。
可能であれば学習ログと突き合わせ、資料を統合していければと思っていますが、 簡単な作業ではありませんので適宜必要に合わせ参考にしていただければと思います。
師範大学などの語学学校で中国語を学んでいる学習者の手助けとして、予習復習の参考資料になればと思います。

當代中文課程の評価

ですが、勉強を進めていくと教科書「當代中文課程」は、その出来全般に関して酷いわけではないと気が付きます。
例えば過去に習った単語や文法もさりげなく何度も出てくるので、復習をしながら新しいことを学べるよう配慮されています。
また日常生活で使う頻度が高い言葉を最初に倣うので、生活の中で習った言葉に出会う頻度が高く役に立っている感は身をもって感じられ、中国語学習の動機付けにも配慮されています。
いずれにしろ語学の学習はインプットにしろアウトプットにしろ、反復するに限るわけで、その意味では何度も繰り返し習ったことが出てくる教科書は悪くはないと思うわけです。

Advertisements

CHCOLUMN

Posted by langlog