中国語コラム(ビジュアル派、サウンド派)

27/01/2021

言語を勉強する際、色々な人を見ていて気が付いたことがあります。
文字を通してビジュアルイメージで言語を覚える人と、音を聞いてサウンドイメージで言語を覚える人と、二手に分かれるようです。

僕が今まで接してきた中では、日本人の多くはビジュアルイメージで覚える所謂「ビジュアル派」の人が圧倒的に多いですね。
英単語でも何でも綴りがわからないと幾ら音を聞いても覚えることができない、という人、多いんじゃないでしょうか。
私もビジュアル派ですが、このタイプの人は外国語学習の際には書くことや読むことは得意ですが、聞くことと話すことが苦手、ということになります。

反対に日本人意外では圧倒的にサウンドイメージで覚えるサウンド派が多いです。
耳から覚える、音だけをまねることができるので、文字をいちいち覚えなくてもすぐに単語を覚えて、聞いた言葉を真似て会話をすることができます。
このタイプの人はペラペラに喋っているのにペーパーテストを受けるとビックリするぐらい言語を理解していない、という場合が多いです。
ビジュアル派の人から見れば、文字がわからないのに会話ができるのはとても不可解な現象に見えますね。
逆に言えば、文字が書けるのに会話ができないのも不可解な現象なのでしょうけど…。

想像ですが、中国人や台湾人はビジュアル派だと思いますね。
というのも、ずいぶん昔に読んだ脳科学の本に書かれていた話ですが、表意文字と表音文字では脳の処理される部位が異なっている、ということが実験では示されています。
経験上からも分かることですが、表意文字はピクトグラムのような絵として意味を理解することもできますね。
絵文字文化の発展なんかもこのあたりに関係しているかもしれませんね。

こうした見て理解するという話が、速読なんかでよく言われている「頭の中で発音すること」とどう関係してくるのでしょうか。
速読の技術でよく言われることに一つに、文字を読むときに「頭の中で発音せずに見て理解する」というのがありますね。
表意文字であれば上記のように絵として理解することでスムーズに見ることができそうです。
が、表音文字もブロックとして捉えることはできますので、このあたりが速読とどう関わってくるのか、興味深いところです。
まぁ速読なんて都市伝説…とまでは言いませんが、なんだかんだ理屈付けてもザックリ言ってしまえば「要点以外を読まないことによって効率よく読む技術」なので、文字を理解することとはあまり関係がありませんが。

文字を読む際に頭の中で発音する、と出てきましたが、よくよく考えてみると、言葉を聞く場合にも意味を取り違えないよう、頭の中で漢字に変換している場合が少なからずあるかと思います。

何れにしろ、このあたりにビジュアル派とサウンド派の違いがあるのではないでしょうか。

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CHCOLUMN

Posted by langlog